所長 小口 和浩

1.研究目的及びミッション

脳機能画像およびPETによる脳全身の分子イメージングを用いて、各種疾患の臨床研究を行うことにより、疾患の早期診断・適切な治療への貢献をめざす。また、研究成果については、学会での発表や学術雑誌への投稿を行うとともに、積極的な情報発信を行い、他の医療機関との連携を行うことで、地域医療や医学の発展に寄与することをめざす。

2.概要

研究所は、次に掲げる事業を行うものとする。

  1. 脳疾患や脳機能の診断や病因解明、および治療方法の開発に係わる臨床研究
  2. 全身を対象とした、PETを用いた分子イメージングによる疾患の診断や病因解明、および治療方法の開発に係わる臨床研究
  3. 国、地方自治体、大学及び他の医療機関、民間企業等との共同研究及び受託研究
  4. 講演会、シンポジウム及びセミナー等の開催による研究成果の普及
  5. その他この研究所の目的を達成するために必要な事業

3.年度報告

以下の臨床研究を実施した。

  1. PiB-PETを用いた認知症診断の確立
  2. 脳腫瘍診断における11C-メチオニンPETの有用性の検討
  3. アミロイドPETを用いたアミロイドーシスの診断、重症度評価、治療介入効果判定に関する研究(信州大学と共同研究)
  4. 適時適切な医療・ケアを目指した、認知症の人等の全国的な情報登録・追跡を行う研究(ORANGE-MCI)(全国共同研究、まつもと医療センターと共同研究)
  5. 脳腫瘍診断における、メチオニンPETとMRI CESTイメージングとの比較と有用性の検討

以下の学会発表等を行った。

  1. 小口和浩:ALアミロイドーシス治療後の心臓PiB集積の変化.第61回日本核医学会学術総会 2021年11月4日・名古屋国際会議場
  2. 小口和浩:脳腫瘍におけるMRI CESTイメージングとメチオニンPETの比較 -第1報-第51回日本神経放射線学会 2022年2月18, 19日・東京お茶の水ソラシティカンファレンスセンター、WEB
  3. 小口和浩:ミニレクチャー:アルツハイマー病以外の疾患に対するPiB-PET検査について.第569回NR懇話会 2021年4月10日・東京八重洲、オンライン
  4. Sekijima Y: Central neurological manifestations. 3rd European ATTR Amyloidosis meeting for Patients and Dctors, Web開催, 9.6-8, 2021.
  5. 関島良樹: 神経内科医が知っておくべきトランスサイレチン型アミロイドーシスの診断と治療 最前線. 第62回日本神経学会学術大会, 京都市, 5,20, 2021.
  6. 関島良樹: 家族性アミロイドーシスに対するパティシランの臨床. 第62回日本神経学会学術大会, 京都市, 5,22, 2021
  7. 関島良樹: ATTRアミロイド-シスの病態解明と治療の最先端. 第62回日本神経病理学会総会学術研究会, Web開催, 5.27-29, 2021.
  8. 関島良樹: ATTRvアミロイドーシスの治療ゴールを見据えた早期診断の重要性とsiRNA治療薬への期待. 第31回日本心臓核医学会総会・学術大会, Web開催, 6.25-26, 2021.
  9. 関島良樹: 進化を遂げる遺伝性ATTRアミロイドーシス治療. 日本人類遺伝学会66回大会, 横浜市, 10.13-16, 2021.
  10. 関島良樹: ATTRアミロイドーシス治療の最前線. 第39回日本神経治療学会学術集会,津市, 10,30, 2021.
  11. 関島良樹: 肝移植後長期生存例に多発する脳アミロイドアンギオパチー. 第8回日本アミロイドーシス学会学術集会,東京都, 11,19, 2021.
  12. 関島良樹: アルツハイマー病以外の疾患に対するPiB-PETの有用性. 第14回関東核医学研究会,Web開催,3.12.2022