科長 小林 亨

1.ビジョン

  • PT/ OT/ ST それぞれの専門性に特化したリハビリテーションを必要かつ十分に提供することを通して、入院加療中も患者の人生の一部であることを念頭に、入院前の生活とできるだけ分断されないような病棟生活を設定し、患者及び家族にとって最善な退院後の生活をマネージメントできる。
  • 多職種協働カンファレンスを充実させ、各専門職種の英知を集約させる中でオーダーメイドの再発予防支援を展開する。
  • 多臓器疾患を有する高齢者に対して厳重なリスク管理の下に超早期からのガイドライン等に準拠した効果のある標準的な疾患別リハビリテーションを、セラピストによってアウトカムにムラが出ないように提供し、身体的・精神的な廃用を予防・改善して早期退院・早期社会復帰を強力に援助する。

2.サービス・業務内容

<対象>

主にS棟に入院中の各種疾患患者、および必要に応じて退院後に外来通院されている心疾患および呼吸器疾患患者

<概要>

  1. 心大血管リハビリテーション:急性心筋梗塞や心臓血管外科術後、心不全、更に大動脈解離などの心臓病大動脈疾患に対して、急性期より心大血管リハビリテーションを積極的に行い、運動耐容能を改善し、身体的・心理的側面からサポートを行い、再発予防と生命予後の改善および病態に応じた生活スタイルの確立を援助する。
  2. 呼吸器リハビリテーション:急性呼吸不全・慢性呼吸器疾患の急性増悪時などの急性期より呼吸リハビリテーションを積極的に行う。重症度に合わせて各種呼吸理学療法手技を展開し、再発予防と生命予後の改善および病態に応じた生活を提供する。また、在宅酸素療法が必要になる患者に対して、運動指導・生活指導を行う中で安全・安心な生活スタイルの獲得を援助する。
  3. 形成外科患者へのリハビリテーション:各種創治療等に関わるリハビリテーションを適切なタイミングで実施し、日常生活が困らないようにADL、歩行の再獲得に努める。
  4. 内科病棟入院患者への急性期リハビリテーション:各種内科系疾患による入院患者に対し、治療段階を把握しつつ病態改善と共に機を逸すること無くリハビリテーションを提供することで、身体機能の機能低下予防と改善、早期の在宅復帰のための支援を行う。
  5. 摂食・嚥下障害に対する摂食機能療法・嚥下リハビリテーション:各種検査を活用することで安全で適切な食事形態・栄養摂取形式を判断し、継続的に安心して経口摂取あるいは栄養摂取が行えるように他職種とともに支援する。
  6. がんのリハビリテーション:各種がん治療にて入院されている患者に対し、合併症等のリスクを考慮した適切なリハビリテーションを提供している。また緩和ケア目的にて入院されている患者に対し、身体的・心理的サポートを含むリハビリテーションを提供する
  7. 限りなく入院前の状態に近い生活を送るための支援:入院加療に伴い生活障害を引き起こし在宅復帰が困難となる可能性が高い(超)高齢患者に対して、集中的な精神・身体面への入院リハを提供するともに、地域在宅支援センタースタッフ等と緊密な連携をとることで、出来る限り入院前と同様の生活を取り戻すため積極的な支援を実施する。
  8. 糖尿病患者への療養支援:糖尿病療養支援にて入院している患者に対し、運動療法を中心とした指導・教育を提供する。

3.体制

<入院>理学療法士10名、作業療法士5名、言語聴覚士5名。365日体制。

  • 対象病棟: 3S、4S、5S(STは左記以外の病棟も兼務)
  • 対象診療科:循環器内科/心臓血管外科/形成外科/呼吸器内科/内分泌内科/消化器内科/化学療法科/緩和ケア科

<外来>主に急性心筋梗塞、心不全、呼吸器疾患で退院後に当院で診療を継続する方に対して、外来診療後に実施する包括的な心大血管・呼吸器リハビリテーションを提供

<各種資格>

理学療法士10名/作業療法士5名/言語聴覚士5名/がんのリハビリテーション研修修了8名/専門理学療法士(内部障害)1名/認定言語聴覚士1名/日本心臓リハビリテーション指導士3名/糖尿病療養指導士2名/AHA BLSヘルスケアプロバイダー 3名/NST専門療法士1名/日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士1名/3学会合同呼吸療法認定士3名

4.実績・年度報告

5.学術等業績

文沢靖.信州糖尿病フォーラム2021、パネリスト、長野県松本市、2021年12月