統括医長 恒元 秀夫

1.ビジョン

松本医療圏の循環器診療において“選ばれる”存在となるため、

  • 確かな専門技能を有し、迅速で的確な急性期医療を実践する。そして、入院早期から充実した心臓リハビリを行い患者のQOLを高め、退院支援を充実させることで、平均在院日数の短縮、早期退院の促進・再発予防を支援し、在宅復帰率を高める。
  • 多職種間の情報共有とコミュニケーションを密に行い、カンファランスを充実させ協働により効果的なチーム医療を最大限に発揮する。
  • 病診および病病連携をさらに推進させ、地域での積極的な啓蒙活動などを通して登録医の先生方や松本医療圏の地域の方々に密着した存在となる。
  • 毎日、科内での症例カンファレンスを実施し、毎週水曜日多職種カンファレンスを開催
  • 信大心臓血管外科との連携を強化し、人的補充を依頼し、診療体制の強化を行い、解離性大動脈瘤など緊急手術体制の強化、緊急手術件数の増加目標とする。

2.サービス・業務内容

  • 信州大学心臓血管外科との連携により体制の強化を図る
  • 大血管および急性冠症候群などに対しての救急手術を実施可能な体制の維持
  • 水、木、金曜日における定期手術
  • 定期的病棟多職種カンファレンス(参加者:心臓血管外科医師、集中治療医、看護師、リハビリ、MSW, 栄養科、薬剤師など)の開催を1回/週、開催し、症例の問題点を共有し、治療方針、退院に向けた問題点など各部署からの提起を行い、在院日数の短縮に結びつける。
・当科で可能な手術

虚血性心疾患:
人工心肺非使用心拍動下冠動脈バイパス術(標準術式)
人工心肺使用 心拍動下冠動脈バイパス術
心筋梗塞合併症に対する手術

弁膜症:
大動脈弁;人工弁置換術(標準術式)、弁形成術、弁輪拡大術
僧帽弁:弁形成術(標準術式)、 人工弁置換術
三尖弁:弁形成術(標準術式)、 人工弁置換術

先天性心疾患:
心房中隔欠損症、心室中隔欠損症などの成人先天性心疾患

大動脈疾患(解離性、非解離性):
上行大動脈置換術、上行弓部線置換術、下行大動脈置換術、胸腹部大動脈置換術、腹部大動脈置換術
大動脈基部置換術
胸部、腹部ステント-グラフト内挿術

その他の心臓手術:
心臓腫瘍、不整脈、急性肺動脈塞栓手術、収縮性心内膜炎手術など

末梢血管:
末梢動脈瘤、末梢動脈バイパス術、下肢静脈瘤手術
その他(四肢急性動脈閉塞に対する血栓除去術)

3.体制

医師体制:

心臓血管外科医 2名体制(+研修医)
3学会構成心臓血管外科専門医 2名、
3学会構成心臓血管外科専門医機構修練指導医 1名
外科専門医 2名
植え込み型除細動器/ペーシングによる心不全治療研修終了医 1名
腹部ステント-グラフト指導医 2名、 胸部ステント-グラフト実施医 2名
下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医 1名
日本脈管学会専門医 1名
日本血管外科学会認定血管内治療医 1名
バイアバーンSFA治療認定医 1名

入院医療

曜日
午前 拘束 病棟 病棟 手術 手術 手術 病棟
午後 拘束 病棟 病棟 手術 手術 手術 拘束

時間外:拘束体制

外来医療

月曜日 午前、午後(大津Dr外来)、 火曜日 午前、午後(恒元Dr外来)

4.実績・年度報告

入院患者数
2020年度 156例 (平均13例/月)
2021年度 228例 (平均19例/月)

外来患者数
2020年度 3088例 (平均257.3例/月)
2021年度 3266例 (平均272.3例/月)

初診患者数
2020年度 103例 (平均8.6例/月)
2021年度 107例 (平均8.9例/月)

平均在院日数
2020年度 14.6日
2021年度 16.8日

手術件数
2020年度 96例
2021年度 128例

2020年度は、新型コロナ肺炎の蔓延の影響で年度末の3ヶ月間、手術、入院調整を行った影響で実績の減少が認められた。

5.学術等業績

日本胸部外科学会関東甲信越地方会2022.3 WEB

  • 左冠動脈回旋枝起始異常を合併した陳旧性心筋梗塞後低心機能、大動脈弁閉鎖不全症に対するCABG, AVRの1手術症例
    社会医療法人財団慈泉会 研修センター*、心臓血管外科
    宮尾将文*、御子柴透、恒元秀夫
  • 右冠動脈起始異常、心アミロイドーシス、低心機能を合併した重症大動脈弁狭窄症に対する1手術例
    信州大学医学部、相澤病院心臓血管外科*
    池田光太郎、御子柴透*、恒元秀夫*