社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院では、患者さんご自身がスマートフォンなどから健康状態や生活の質に関する質問に回答し、回答結果に基づいたデータを医療者側がモニタリングする仕組み「ePRO(電子的患者報告アウトカム)」の運用を2021年7月28日に開始しました。
従来、患者さんの健康状態や生活の質は、受診時に医療者を介して評価されていましたが、ePROを用いて患者さんご自身が評価と記録をすることで、より詳細で継続的な患者さん視点でのデータの測定と分析、そして症状や生活の質の変化に対応した治療への応用が可能となります。
本プロジェクトでは、主に鼻疾患の手術治療を実施する患者さんを対象に、患者報告アウトカムの測定を行います。

ePRO(電子的患者報告アウトカム)パイロットプロジェクト
対象: 鼻疾患の新規手術、注射治療患者
項目: 副鼻腔炎の自覚症状評価「SNOT-22」
方法: ウェブアプリケーション「ZEDOC」を使用

耳鼻いんこう科「患者報告アウトカム」

【患者報告アウトカム測定(PROMs)】
医療専門家によって作成されたシンプルで短い質問票を用いて、ケアの質と有効性を患者さんの視点で測定するもの。

【SNOT-22】
22項目から構成される副鼻腔炎の自覚症状に関して、「全く気にならない」から「非常に気になる」までの6段階で行う評価。副鼻腔炎の評価方法として、全世界で広く活用されている。

【ZEDOC】
ePROで送信されたデータをケアチーム(医療者)にフィードバックし、遠隔で患者さんの健康状態をモニタリングする支援ツール。ニュージーランドに拠点を置くTHE CLINICIAN(ザ・クリニシャン)社が開発したクラウドベースの患者報告アウトカム指標(PROM)に関するプラットフォーム。患者さんから届く主観的データとウェアラブルデバイスから送信される生体認証データの収集と分析が可能。
THE CLINICIANウェブサイト https://theclinician.com/

<このリリース・取材に関するお問い合わせ>
社会医療法人財団 慈泉会 広報企画室 寺澤
Tel.0263-33-8600

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