社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院(所在地:松本市本庄2-5-1、院長:田内克典、以下「相澤病院」)は、甲状腺に対する内視鏡手術(Video Assisted Neck Surgery : 以下「VANS法」)を2月7日に実施しました。
従来、甲状腺の手術には10cm近い切開が必要なため、術後の整容性に課題がありました。しかし、今回実施したVANS法は、2・3cm程度の小さな目立ちにくい術創で治療部位へアプローチをするため、術後に傷跡が残りにくい特徴を持っています。また、安全性に関しても従来手術と同等であり、出血も少量です。
VANS法は2016年に甲状腺良性腫瘍やバセドウ病が、2018年には甲状腺悪性腫瘍が保険適用となりました。相澤病院はVANS法を実施できる施設として、2025年1月に関東信越厚生局より施設認定を受けています。
相澤病院では、今後も低侵襲手術などの導入によって、患者さんの負担軽減に努め、地域医療に貢献して参ります。

【術者のコメント】
長野県内では、VANS法を希望される患者さんに対応が難しい状況が長く続いていました。今回、相澤病院でVANS法を提供できる環境が整い、患者さんの選択肢を広げることができ、大変嬉しく思います。VANS法では、内視鏡による拡大視効果により、微細な血管や神経を確認できるため、より繊細な操作を行うことができるというメリットがあります。手術後の頚部違和感も軽度であり、適応となる患者さんには積極的にVANS法を提案していきたいと考えています。
相澤病院 乳腺・甲状腺外科 医長 村山大輔
(日本内分泌外科学会内分泌外科専門医)